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NEWS(イベント情報)未来の学び協創研究センター 第33回セミナー「教育データとAI活用の未来を考える」を開催しました。

2026年4月6日

 令和8年3月29日(日)に、本学未来の学び協創研究センター(後藤泰宏センター長)は第33回セミナー「教育データとAI活用の未来を考える」をオンラインにて開催いたしました。

 本セミナーでは、小学校?義務教育学校の現場で実践を進める先生方と佐藤正範副センター長からの実践?研究の発表、そして国立情報学研究所の古川雅子氏による全体講演が行われ、全国から現職教員の皆様、教育委員会の方々、企業の方々など合わせて40名にご参会をいただきました。

【実践研究発表】
■ AI時代の情報活用能力をどう育てるか ?見取り図(体系表)と実践の往還から? (澳门金沙城中心_欧洲杯买球官网-投注|平台附属旭川小学校 主幹教諭 菊池勇希 氏)
 AIを「使うか使わないか」ではなく、AIが存在する前提で子どもたちの力をどう育てるかに焦点を当てた実践が報告されました。従来のGIGAスクール構想以前を想定した体系表ではなく、行動ベースの新たな「情報活用能力体系表」を独自に作成し、「操作?生成AI活用?批判?創造?倫理」の5領域を設定しました。第4学年の授業実践では、生成AIの出力の不完全さをあえて活用することで、子どもたちが「要約には中心が必要である」という教科のねらいに気づくとともに、AIの限界と人間の強みを批判的に捉える姿が見られたと報告されました。

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■ 生成AIとの出会いから見えるもの (札幌市立中央小学校 教諭 仲川和磨 氏)
 小学1年生の生活科において、初めて生成AIと出会う授業を実践した報告が行われました。AIを「おへんじマシーン」「おえかきマシーン」として間接体験させ、その凄さと難しさを両面から実感させることで、「AIの答えが常に正しいとは限らない」という限界への気づきを促しました。仲川氏は、この体験を通してAIを疑うのではなく、自分で「確かめる」という批判的思考の素地を低学年から育むことの重要性を指摘しました。

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■ 小学生の統計的思考力の素地に培う実践的研究 ?統計的探究プロセスを活用した防災の活動の取り組みを一例に? (東京学芸大学附属竹早小学校 教諭 鈴木侑 氏)
 第4学年の防災活動において、子どもたちと共に「統計的探究プロセス(PPDACサイクル)」を回す実践が報告されました。来場者の防災意識を高めるためのアンケート項目を子どもたち自身が議論して作成し、量的データ(表計算ソフト等)と質的データ(付箋等を使ったアナログな分類)の双方を用いて分析を行いました。結果を基に子どもたちが新たな問いを見いだし、活動を連続して展開していく様子や、教材研究として生成AIを活用する試みについて紹介されました。 ?


■ 生成AIで教育変革 ?授業と研究の再設計? (澳门金沙城中心_欧洲杯买球官网-投注|平台附属釧路義務教育学校 副校長 田中陽一 氏)?
 児童生徒や教職員がAIをどのように活用しているか、泥臭い実践の事例が紹介されました。数学の問題演習を終えた生徒がAIに新たな問題を出題?解説させる事例や、地域探究においてプログラミングと生成AIを組み合わせてレースゲームを制作する事例などが報告されました。また、教員の授業改善として、授業の音声データをAIで文字起こしし、授業分析のルーブリック作成や研究協議の共通理解に役立てる校内業務の事例も示され、AI活用の基盤となる「面白そうだからやってみよう」という学校の風土づくりの重要性が語られました。
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■ デジタル基盤における教師の見守りとログの活用(未来の学び協創研究センター 副センター長 佐藤正範)
 デジタル環境での学習において、日本独自の保育方法である「見守り(不介入と必要な介入)」の概念を応用する理論と実践が提案されました。学習ログや教育データを用いて子どもたちが主体性を発揮できる環境を整え、教師がそれを俯瞰して適切なサポートを行う「Web見守りシステム」などの取り組みを紹介しました。子ども自身が学習履歴を振り返り、自らの成長の軌跡(ドラマ)として自己肯定感につなげていくデータ活用のあり方が強調されました。
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【全体講演】
■ あなたらしい学びにつながる「教育データ」の活用について考えるための3つのポイント(国立情報学研究所(NII) 古川雅子 氏)?
 NIIにおけるプログラミング入門講座やラーニングアナリティクス基盤、学認LMSなどの教育支援の取り組みが紹介されました。教育データとはLMSのログに限らず、テキストデータや環境データなど多岐にわたることを示し、教育データを活用するためには、「データの標準化」と「個人情報保護」に気を配る必要があると解説されました。また、学習者本人があなたらしい学びを実現するためには、自分自身のニーズや状況を言語化するスキルが必要であるとの知見が共有されました。


【パネルディスカッション】
 最後のパネルディスカッションでは、佐藤副センター長の進行のもと、登壇者全員による意見交換が行われました。
?AI活用における保護者との連携: 利用規約の確認だけでなく、親子でAIを体験するワークショップの開催や、保護者を交えたディスカッションを行うなど、使い方や考え方を積極的に共有?啓発していくことの重要性が確認されました。
各教科でのAI活用の可能性: 道徳でマイノリティの意見に気づくための手立てとしての活用や、自己内対話を促すリフレクションでの活用など、単に答えを出す道具ではなく、考えを広げたり深めたりするパートナーとしての活用事例が共有されました。
?「学びやすさ」へのつながり: AIが、誰もが学びの土台に乗るための手助け(包摂性)になることや、子どもたちが自分の学び方を言語化し、深く探求する際の強力な伴走者になる可能性が語られました。一方で、AIの出力をそのまま受け入れるのではなく、自分の考えとして再構成する力を育てることが不可欠であるとまとめられました。

 本センターは今後も教育の最新事例や研究成果をもとにした魅力的なセミナーを開催していきます。
 ぜひご期待ください!

講師の皆様

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